
海外旅行の楽しみの一つは、ショッピングですね!
中でも、お得な免税店は有効に活用していただきたいものです。
皆さんは、Tax Free(タックス・フリー)とDuty Free(デューティー・フリー)の違いをご存知でしょうか?
ここでは海外旅行をする方のために、免税店についての基礎知識や、その活用の仕方と注意点、手続き方法などをまとめます。
免税店とは?をわかりやすく説明!
税金とは、その国に住んでいる人が国に納めるものですよね。
つまり、私たち日本人が海外旅行で買い物をする時には、税金は納める必要がなく、免除されるわけです。
免除の方法には以下の2通りがあります。
- 現地の人と同様、まず税金を含んだ金額を支払い、後からリファンド(払い戻し)手続きをする
- はじめから税金を含まない金額で購入できる店を利用する
通常のお買い物は①のパターンが主ですが、特別に②の方法ができるお店を免税店といいます。
まず皆さんにざっくりと知っておいていただきたい免税店の違いはこちら!
- Duty Free Shop:空港の中だけにある
- Tax Free Shop:街の中にある
※例外として街の中にDuty Free Shopがある場合もありますが、購入した品物をフライト当日にしか受け取れなかったり…とちょっと面倒なので、それは別の機会に!
さぁ、これを押さえたうえで違いを見てみましょう。
まず、日本の場合を考えてみますと、お酒には酒税がかかっており、そこに更に消費税がかかりますよね。
この酒税など特別なものにかかる税金をDuty、消費税をTaxというのです。
- Duty:関税、酒税、たばこ税等
- Tax:消費税
ですから、Tax Freeと表された街中のお店で買った場合、消費税分しか免税されません。
つまり、酒税やたばこ税などは支払わなければならないのです。
特別な税金が課される物は、空港内のDuty Free Shopで購入した方がお得!ということになりますね。
海外旅行の際の免税店の活用方法と注意点
では、ぜひとも免税店を利用したいところですが、空港内のどこにあるのでしょうか。
- 日本の空港で出国手続きをした後にある空港内のお店で
- 飛行機の中で
- トランジット(乗り継ぎ)の空港の中で
- 外国から帰国する際、出国手続きをした後にある空港内のお店で
飛行機の中で、カタログに載っている商品を機内販売してくれますよね。
あれも免税されたお買い物となります。
免税店は、日本を出国して渡航先に入国するまでの間の「保税地域」と呼ばれる場所にあると考えれば良いでしょう。
どこの国にも属さない中間の場所とされ、税金が課されないのです。
空港内の免税店で購入した物は、すぐに開封して使用することができます。
しかし液体物は例外です!
次の国に入国手続きを済ませるまで開封してはいけません。
以前、飛行機に持ち込める液体には制限があることをご紹介しましたね。
免税店で購入したお酒や化粧品などの液体物は、一度開けたら「開封済」であることが一目でわかるようなセキュリティーバッグ(画像参照)に入れて渡されます。
セキュリティーバッグに入っている限り、「この液体物は空港内で買ったので、絶対に安全です!」ということを証明してくれるのです。
もしもこのセキュリティーバッグを開封してしまったら、トランジット(乗り継ぎ)の空港で没収されてしまいます。
ご注意くださいね!
VAT返還(リファンド:Refund)手続きの方法
さてここで、①の街中のTax Free Shopで買い物をした場合の、リファンド(返還)手続きについてお話しします。
まず、日本の消費税にあたるものは、ヨーロッパではVAT(Valuable Added Tax)と呼ばれます。
※フランス語ではTVA(taxe sur la valeur ajoutée)ですので、驚かれませんように☆
日本と違うのは、日本では一律8%のところ、VATは対象品によって税率が異なる点です。
食料品など日常生活に必要な物には低い税率が、高級品などには高い税率がかけられているのですね。
VAT税率はヨーロッパ内でも国によって異なり、返還対象金額や返還率も様々!
支払ったVAT全部は戻ってこず、その差額は国と私達の間に入って税金の返還手続きをしてくれるグローバルブルーなどの手数料となっているわけですね。
また、日本のように1日の合計金額が一定額以上あれば税金の返還をしてくれる国もあれば、買い物をした店舗ごとの合計金額が一定以上で返還する国とがあります。
予め確認しておきたいことは以下です。
- リファンド(返還)対象となる最低購入金額
- 1日の合計か、店舗ごとの合計か
- VAT税率
- リファンド(返還)率
- 購入後、いつまでに出国しなければいけないか
- リファンド手続き(免税書類提出)の期限
- レシート添付の要・不要
最低購入金額 | 合計方法 | VAT税率 | リファンド率 | 出国期限 | 手続き期限 | レシート添付 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
イタリア | 154.94€ | 店舗ごと | 4~22% | 2~15% | 購入月末日から3か月 | 購入月末日から3か月 | 不要 |
スイス | 300Fr | 店舗ごと | 7.6% | 4.4~6.2% | 購入日から30日 | 購入日から4年 | 要 |
ドイツ | 25€ | 店舗ごと | 7~19% | 1.7~14.5% | 購入日月末日より3か月 | 購入日より4年 | 要 |
フィンランド | 40€ | 店舗ごと | 13~23% | 4.9~16% | 購入月末日から3か月 | 購入日から5カ月 | 不要 |
フランス | 175.01€ | 店舗ごと | 5.5~19.6% | 3~13% | 購入月末日から3か月 | 購入日から6か月 | 要 |
上記のように、各国によってばらばらですね。
イタリアではレシート原本の添付は、金額が20,000€を越える場合は必要となります。
取り決めが変わることもありますので、旅行前にアップデート情報を確認しておきましょう。
お店での手続き
- TAX FREEのマークがある加盟店で一定額以上の買い物をする
- レジにてリファンド・チェック(免税書類)を作成してもらう
- 書類に名前、住所、パスポート番号が正しく記載されているか確認する
レジでパスポートの提示を求められることもありますので、紛失が怖い場合はパスポートのコピーを携帯しておくと便利です。
書類への名前や住所は、自分で記載する場合もありますので、ていねいなローマ字、数字を意識しましょう。
購入した品物は、未使用品に限り免税対象となりますので、使わないように☆
出発当日は、税関で品物を見せる必要があるため、パッキングせずに持参しましょう。
空港での手続き
EU加盟国の複数国でお買い物をした場合は、EU最終出発国の空港で全てのリファンド手続きをまとめて行います!
リファンド手続きをする場所は、画像のVAT Refundという案内表示が目印!
免税を受けたい品物を、機内に預けるスーツケースに入れたいか、手荷物として持ち込みたいかによって方法が異なりますのでご覧ください。
機内預けのスーツケースに入れる場合
- チェックイン手続き前に、免税したい品物とスーツケースを持って税関へ行く
- 税関に未使用の品物、レシート(不要な国も)、パスポート、航空券(搭乗券)を提出し、リファンド・チェックにスタンプをもらう
- チェックインカウンターへ行き、チェックイン。スーツケースも預ける
- 出国手続きへ
手荷物として持ち込む場合
- チェックインを済ませ、スーツケースも預ける
- 先に出国手続きを済ませ、出国ゲートを入った後の税関へ向かう
- 上と同様に品物、レシート、パスポート、搭乗券を税関に提出し、リファンド・チェックにスタンプをもらう
もちろん、出国手続き前に、上と同様に出発ゲートの外にある税関で手続きをしてもOKです。
但し、外の方が込んでいる可能性が高いので、早めに行動しましょう。
払い戻し手続き
- 出発する海外の空港で現金で受け取る(基本的にはその国の通貨で払い戻し)
- 到着した日本の空港で現金で受け取る(日本円で)
- クレジットカードに入金
- 銀行小切手での郵送
現金で受け取る場合、出発・到着どちらの空港でも同様に、リファンド・オフィスへ立ち寄り、リファンド・チェックを見せて現金を受け取ります。
自分のリファンド・チェックがどこの会社のものか見てみましょう。
「Global Blue」ならば、グローバル・ブルーのオフィスへ行って受け取ります。
※グローバル・ブルーが最も多いため、グローバル・ブルー用と、それ以外の会社用とで、窓口がわかれていることが多いです。
くれぐれも他の列に並ばないように!
次に、クレジットカードと銀行小切手で受け取る場合、税関でスタンプをもらったリファンド・チェックを付属の封筒に入れ、リファンド・オフィス近くにある「TAX FREE」と書かれた専用ポストに投かんします。
クレジットカードに入金希望の場合、リファンド・チェックにクレジットカード番号が正しく記載されているか注意してくださいね。
投函は海外の空港のポストでも良いですし、日本の空港内のポストでもOKです。
もしポストが見つからずに自宅に持ち帰った場合、VATの会社に郵送すればOKです。
郵送先
〒549-0011
大阪府和泉南郡田尻町泉州空港中1番
株式会社南海国際旅行 VAT担当
さぁ、知識を蓄えたら楽しい海外旅行の準備万端ですね!
喜びいっぱいの旅になりますように♡