
ヨーロッパ大陸は、地球上の七大洲のうちの一つ。
そこに属する国々を、便宜上まとめてヨーロッパと呼んでいます。
さて、皆さんご存知の通り、ヨーロッパ連合(EU:European Union)は、28か国が加盟する経済的共同体ですね。
EU加盟国の通貨は、もちろんユーロ(Euro)!と思われるでしょう…?
でも実は、EUに加盟しながらも、ユーロが通貨でない国もあるのです!
ここでは、ヨーロッパの国々の通貨一覧と、ユーロの詳細についてご紹介します。
ヨーロッパ連合(EU)加盟国のお金の単位一覧!
EUに加盟しているのは、上の写真の水色とピンク色に塗られた国々です。(ノルウェーやスイスは、EUに加盟していないのがおわかりになることでしょう。)
こうち水色の国はユーロを使い、ピンク色の国は独自の通貨を使っています。
EUには参加しているけれど、独自の通貨を持ち続ける理由は、ユーロのメリットがなかったり、ユーロを導入する基準に達していないということのようです。
それでは、ユーロを始めとして各国の通貨を見ていきましょう。
ユーロ(Euro)€
ISOコード:EUR
ユーロの下の単位(補助単位):セント(Cent)。1Euro=100Cent
紙幣にはヨーロッパの建築様式の発展の様を、窓と橋によって描かれています。
ここには「人と人をつなぐ」というEUの理念が込められているのです。
紙幣は、どの国で作ったものも、同じ図柄です。
しかし、硬貨は片面は各国共通ですが、もう片面は各国で選んだ独自のデザインが施されています。
デザインは違っても、ユーロ圏では同じく使用できます。
ユーロ以外の通貨を持つ、EU加盟国
上の写真のように、様々な通貨と、その100分の1の単位を表わす補助単位があるのですね。
世界でも特に流通の広い通貨であるポンドを持つ、イギリスについてお伝えします。
イギリスの通貨:スターリング・ポンド(pound sterling)£
ポンドはかつてのイギリス連邦諸国で用いられ、エジプトなどでは現在も用いられているため、イギリスのポンドを正式にはスターリング・ポンド(STG)といいます。
ISOコード:GBP(Great Briten Pound) ※表記が異なるだけで、STGと同じです
ポンドの補助単位:ペニー(penny)
ただし、ポンドもペニーも単数形での呼び方です!
2ポンド以上はパウンズ(pounds)、2ペニー以上はペンス(pence)となります。
やはりイギリスの貨幣には、エリザベス女王が描かれていますね、
EU非加盟国のお金の単位の一覧は?
EU未加盟では、みんなバラバラで、素敵な通貨があるのだろう…と思われるかもしれませんね。
でも実は、EUに加盟してなくてもユーロを通貨としている国もあるんです!
ユーロを使う、EU非加盟国
- バチカン市国
- モナコ公国
- アンドラ公国
- サンマリノ共和国
- モンテネグロ共和国
- コソボ共和国
独自の通貨を持つ、EU非加盟国
以上の11の国が、独自の通貨を使っています。
中でも世界で広く流通している通貨を持つスイスと、珍しい硬貨のあるノルウェーについて、ご説明していきましょう。
スイス連邦の通貨:スイスフラン(Swiss franc)SFr
スイスフランの補助単位はサンチーム(Centime)(フランス語読みの場合。ドイツ語読みならラッペンRappen)
1SFr.=100cantime
スイスの周りの国々がユーロを使っているので、スイスでもユーロは使えます。
ただ、基本的にはお釣りはフランで戻ってきます。
ノルウェー王国の通貨:クローネ(krone)
クローネの補助単位はオーラ
1クローネ(krone)=100オーラ(Ora)
ヨーロッパでは珍しく、日本の5円玉や50円玉のように穴があいた硬貨をもっています。
たくさんあったお金の単位一覧は、世界においてどんな価値を持つ?
世界の中で広く流通する通貨とは、すなわち信頼性があり、価値があるということです。
ユーロはEUに加盟・非加盟の25か国もの国で使えるため、5億人が使っている強い貨幣ともいえます。
この流通量を確保し、ユーロの地位を確固たるものにするため、EUを発足したといっても過言ではありません。
しかし、そんなユーロという通貨を導入しなかったイギリスとフランス。
その理由は、それぞれが既に独自の通貨を強固なものとしていたからなのです。
ポンド
ユーロに次いで流通量の多いポンド。
通常ポンドというとイギリスの通貨と考えるが、上で紹介したようにイギリスを含め6つの国で流通しています。
- エジプト
- レバノン
- シリア
- スーダン共和国
- 南スーダン共和国
イギリスは世界に先駆けて産業革命を成功させ、世界各国に植民地を作り、大英帝国として繁栄してきました。
第二次世界大戦までは、ポンドは世界で最も流通量が多く、国際的な決済通貨として使われてきた歴史があります。
イギリスは国土は日本と同じくらいの小さな島国ですが、そこには北海油田があり、石炭の埋蔵量も多いため、エネルギーの輸出国でもあるのです。
また、イギリスはヨーロッパの金融センターであり、シティーという都市は欧州金融市場の重要な拠点となっています。
その高度な資本市場を求め、海外の投資家からイギリスに資金が集まり、ポンドに替えられるのです。
そのためイギリスは、自国通貨の強みを生かすため、ユーロに統一しなかったのです。
スイス・フラン
スイス・フランはスイス国立銀行が発行する、小さな国の独自通貨でありながら、世界においてユーロやポンドに続き、非常に取引量の多い通貨です。
なぜなら、スイスは永世中立国。
それでいて、有事の際の軍事力も非常に高いため、安全を確保し、安定的な繁栄環境であると認識されている国なのです。
バチカン市国におられるローマ法王を護衛するのも、スイス傭兵と決まっていましたね。
そのためこの国には、重要な国際機関がたくさんあります。(ジュネーヴには国連の本部がありますね。)
また、スイスの銀行は匿名性や守秘性を保つための徹底した規定を設けており、世界の富豪に愛されてきた長い伝統があるのです。
そのため、スイス・フランはユーロに統一する必要がなかったのですね。
世界のどこにも属さない独自通貨のため、世界市場の影響を受けにくく、安定している点。
そして世界で最も複雑なセキュリティが施してあり、世界一偽造されにくい貨幣である点。
それにより、更にスイス・フランの価値は上昇しているのです。
ヨーロッパでは「スイス・フランは金よりも堅い」と言われる理由が、わかりましたね。
さぁ、これでお金に関する知識の準備はできました!
免税手続きについても知っておけば、心配することはありませんね!
あとは実際に海外旅行へ行って、現地の空気に触れてみてください。
国土交通省が日本人に行ったアンケートでは、ヨーロッパが最も満足度の高い旅行先であるという結果が出ています。
お金一つとっても様々な歴史があり、その国の生き様のつまったものと思うと、扱う時の感慨もひとしおですね。
日本でメジャーな観光地は、あまりにも有名な場所ばかりです。
日本でまだ知られていなくても、世界的に有名な観光地はまだまだたくさんあるのですよ。
是非、現地の歴史を感じながら、地元の人たちと交流を持てる旅を楽しんでみてくださいね!