
イタリアのトイレでは必ず見かけるビデ。
便器が二つ並んでいるように見えますが、使い方は全く別なんです。
初めて見た人は使い方がわからず、中には顔を洗ってしまったなんていう話も…!!
そんな失敗をしないよう、しっかり事前に知っておいてくださいね。
ビデにも色々なタイプがありますので、それぞれ動画でご紹介しましょう。
ビデとは
ビデ(Bidet)とはフランス語で腰から下の下半身を意味する他に、「ポニー」(小馬)のことも意味します。
18世紀当時のビデに座る様子が、ポニーにまたがる様にそっくりだったことから名付けられました。
木馬の様なビデに水を張って洗っていたのですね。
ビデは暖かい気候の南ヨーロッパ、特にイタリア、ポルトガル、スペイン、ギリシャ、キプロス、マルタ、クロアチア、アルバニアの家庭には、必ずと言って良いほど設置されています。
ビデの歴史がわかる最も古い記録では、1710年にはフランスのヴェルサイユ宮殿で用いられていたことが残されています。(その前からあったかどうかはわかっていません)
たくさんある部屋のうち、約100部屋に置いてあったと言われています。
けれど当時はあまり人気がなく、日常的に使われることはありませんでした。
その後1750年頃、イタリアのナポリの王妃が、カセルタ宮殿の自分のトイレに設置しました。
毎日トイレへ行ったら使用するという使い方は、男女共に大変好まれ、イタリア中に広がっていきました。
1900年頃には流水によって洗う今の形ができあがり、定着したのです。
1975年には、イタリアではトイレに必ずビデを設置するよう法律が定められたというのですから、驚きです!
イタリア人がきれい好きであることがわかりますね。
ヨーロッパの一般家庭で、どれくらいビデを設置しているか調査した結果がこちらです。
- イタリア:97%
- ポルトガル:92%
- フランス:42%
- ドイツ:6%
- イギリス:3%
やはりイタリアが一番、ビデが普及しているのですね!
もう一つ、これを裏付ける別の結果があります。
2011年にフランスの観光省は、観光客がホテルに最も望むものは何か、アンケートをとりました。
その結果がこちらです。
- イタリア人:ビデの有無
- イギリス人:枕のタイプ
面白いですね!
それでは、海外旅行先で出会う確率の多い2種類のビデの使い方動画をご紹介しましょう。
音声なしでも、画像だけでご理解いただますよ!
海外旅行で困らない!ビデの使い方動画①
海外のトイレでは便器の隣にビデがあり、その近くに石鹸とタオルが置いてあるものです。
上の動画のように、目的によって前向きまたは後ろ向きに座り、温水と冷水の蛇口をひねって温度を調節します。
そして、手で石鹸を泡立てて洗います。
ちょうど良い湯加減の流水で洗い流せるため、快適で衛生的ですね!
洗い流した後は、タオルで拭けばさっぱりです。
日本のウォシュレットでは石鹸は使いませんものね^^
これで海外旅行への心配も克服です!
それでは、次のタイプのビデを見てみましょう。
動画②
こちらはちょっと変わったタイプで、後ろからでなく下から噴水のように水が出てきます。
こちらも水の温度や噴出の強さを調節し、前向きまたは後ろ向きで座ります。
日本のウォシュレットに少し似ていますね。
でもいくら勢いよく上がるからといっても、プールのように目を洗ったりしないようにしてください!
さて、ビデには洗面台と同じく、排出口を閉じるレバーが付いています。
昔のように排出口を塞いで水を溜めて用いることもできますが、そこにお尻を浸けるのはちょっと…と思われるでしょう。
やはりお尻は流水で洗い流すのがおすすめ!
排出口を塞ぐのは、そこで足を洗いたい時に便利ですよ。
ビデの使い方、おわかりになりましたでしょうか?
次の海外旅行では、是非流水でのビデを体験してみてくださいね!