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インフェルノ【映画】の公開日やあらすじを紹介!ダンテ神曲の意味とダンブラウンの舞台とは。

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インフェルノ【映画】の公開日やあらすじを紹介!ダンテ神曲の意味とダンブラウンの舞台とは。

世界的な大ヒット作となった、ダン・ブラウン原作の「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」。

皆さんも、ハラハラしながら歴史的建造物や美術品に隠された謎解きを、映像と共に楽しまれたことでしょう。

彼の作品の特徴は、歴史的背景や美術品。建造物等に語り継がれてる噂などの薀蓄を織り交ぜながら、謎解きをしていくミステリースリラー作品であることです。

今回は、これら二作品に続く第三弾、「インフェルノ」についてご紹介します。


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映画「インフェルノ」の公開日決定!

フィレンツェでの撮影風景

公開日は、日米同時の2016年10月28日!

上映時間は、2時間1分です。分に直すと121分。

この中途半端な時間は、数字で見ると3の関連に見えますね。

実は、キリスト教において3という数字は「神の世界」を表わす数字なのです。

それと関係があるのかどうか…?

さて、前二作品に引き続き、トム・ハンクスがハーバード大学の宗教象徴学者ロバート・ラングドン教授として出演する第三弾。

彼をサポートする美女は、イギリス人医師のシエナ・ブルックス(フェリシティ・ジョーンズ)です。

監督には、シリーズ全作品を手掛けたロン・ハワードが就いています。

各国の公開日

  • フィレンツェ:2016年10月8日
  • イタリア(フィレンツェ以外)、ドイツ他:2016年10月13日
  • イギリス&アイルランド他:2016年10月14日
  • ベルギー:2016年10月19日
  • 香港:2016年11月3日
  • フランス:2016年11月9日

「ダ・ヴィンチ・コード」や「天使と悪魔」に引き続き、今回もイタリアを舞台としています。

フィレンツェから始まり、ヴェネツィア、トルコのイスタンブール、そして最後に再びフィレンツェへと戻ります。

そのため、イタリアの中でもフィレンツェだけは、敬意を表して公開日が早いのですね。

意外なのが、フランスが一番遅いという点。

ナポレオンの歴史から、イタリアとフランスのせめぎ合いは感じられますが…真意は如何に??

インフェルノとは、どんな意味?

ダンテの彫像

さて、インフェルノでも、ダン・ブラウンお得意のカトリック教会の闇の部分や、黒塗られたヨーロッパの歴史が引用されています。

それを思わせるかのように、タイトル「インフェルノ(inferno)」とは、イタリア語で「地獄」の意味です。

それも、最も罪深い魂の行く先である、二度と逃れられない永劫の責め苦を受け続ける地獄。

イタリアの古典文学の最高峰である、ダンテ・アリギエーリの長編叙事詩「神曲」で説かれた、人間の未来。

ダンテによると、死後の世界は天国、煉獄(悔悛の余地のある魂が、罪を贖う世界)、地獄(永遠に罰を受け続ける世界)に分かれており、そのいづれかが人間の行き着く先であるとされています。

そのおどろおどろしい世界観を、ダンテに関連する美術品や、謎の多い建造物などと共に描かれていきます。

作家ダン・ブラウンの作品には、哲学や宗教史、美術史などが織り込まれ、その専門家もうなるほど。

それもそのはず、彼の妻は美術史研究科でかつ、画家。また、父は哲学者、母は宗教音楽家なのです。

ヨーロッパの長い歴史の変遷と美術をからめて謎を追うストーリーをより理解するために、映画を観る前に知っておきたい情報をまとめました。

映画をより深く楽しめること間違いありません!(もちろん原作も。)

原作インフェルノのあらすじ(ネタバレほぼ無し)

ダンブラウンの原作本

舞台はイタリアのフィレンツェからトルコのイスタンブールまで。

ダンテの「神曲」になぞらえた様々な美術品に隠された謎を解きながら、まるで地獄を巡るかのような緊迫感のある旅をしていきます。

事の発端は、世界的大富豪であり天才生化学者であるベルトラン・ゾブリストが、世界中に新しく開発した伝染病ウイルス「インフェルノ」を、拡散させようと企てたこと。

それにより世界人口を半減化させるというのです。

彼はダンテを崇拝しており、自分の行う計画をダンテの描く「地獄」になぞらえ、そこにまつわる美実品たちにウイルスのありかのヒントを残したのです。

ゾブリストがこの計画の全貌を内密にしたまま協力を求めたのは、政府や大企業の偽装工作請負集団である大機構「コンソーシアム」。

しかし、コンソーシアムの最高責任者である総督は、ゾブリストの真の目的である生化学兵器計画を知り、阻止すべく彼を追いつめました。

一方ゾブリストは、この計画は人類のための、聖なる行いであると信じています。

そのため命に代えてもウイルスのありかを知られまいとし、フィレンツェのバディア・フィオレンティーナ教会の尖塔から投身自殺をしてしまいます。

これでウイルスのありかは闇の中…そのありかを探すのが、ラグドン博士です。

ではなぜゾブリストは人類のためにウイルスをつくったと言ったのでしょうか?

それは、14世紀にアジアからヨーロッパにかけて蔓延した黒死病(ペスト)の歴史にあります。

死の病によって、ヨーロッパの3分の1~4分の1まで人口が減少したのですが、その結果生存者たちには食料が行き渡り、生活が改善したのです。

その後農民たちは力をつけ農奴解放が進み、そしてイタリアを中心に人間性の解放を求めてルネサンスが花開いた…という、世界的な文明展開の起点となったのです。

ゾブリストはこの歴史になぞらえて、現代の1日に25万人も増加しているの人口爆発の加速を止め、人類を平和に豊かな世界に導きたいと願ったのでした。

狂信的ではありますが、このまま人口が増えていくと、半世紀以内には人口が約90億人に達し、全人類が生きるための資源が足りなくなると危惧したのです。

なぜなら、地球が養える人数は40億人だからです。

そこで、100年先に全人類が滅亡するのを待つか、それともこのウイルス「インフェルノ」を拡散し、人類を半分に減らして生き永らえさせるか…究極の選択を、ラングドン博士に用意したわけです。

ラングトン博士は、命を狙われながらタイムリミット48時間以内に謎を解き、人類最大の選択を迫られます。

さぁ、ダンテにまつわる美術品や芸術作品が様々に出てくるこのスリル満点の映画。

楽しみになってきましたね!

実際に、実社会でも2100年には人口が約112億人になると計算されており、資源不足の問題、資源破壊の問題は私たちに直結する問題です。

そのために、この映画をよりリアリティをもって観ることができるのではないでしょうか。


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作品を観る前に知っておきたい、ダンブラウンの舞台

フィレンツェの町並み

原作に出てくる舞台を、歴史と共に知っておきましょう。

イタリア:フィレンツェ

まず始まるのは、イタリアのフィレンツェから。

フィレンツェは、ダンテ(13~14世紀)の生まれ故郷であり、市政の重鎮だったダンテが党の抗争に破れて追放され、二度とその地を踏めなかった、いわくつきの街

フィレンツェを追放された後、彼は13年をかけて神曲を完成させ、翌年この世を去りました。

この街は、彼の恋慕と憎しみが混ざり合った場所です。

バディア・フィオレンティーナ教会

バディア・フィオレンティーナ教会の尖塔

ダンテの生家近くにあり、彼が足繫く通った教会。

生涯の想い人であり、結ばれることのなかったベアトリーチェ(25歳で没)と初めて出会った大切な場所です。

そしてダンテの崇拝者であるゾブリストが投身自殺を図ったのは、この高くそびえるバディア・フィオレンティーナ教会の尖塔だったのです

ゾブリストとダンテの想いが、結びつきますね。

ピッティ宮殿

ピッティ宮殿

もともとはメディチ家のライバルだったピッティ家が建てたものですが、創建者の亡き後、メディチ家が買い取った宮殿。

病身の妻のために買い取って改築をしたもので、今では有名なパラティーナ美術館や近代美術館など5つの美術館が入っています。

このピッティ宮殿の裏には美しい花や芸術品に溢れたボーボリ庭園があり、今でも人々を楽しませています。

メディチ家のかつての住居であるヴェッキオ宮殿とは、なんと1kmもある秘密の回廊でつながっているのです。

それをヴァザーリの回廊といいます。

今は一般の人も入れ、ヴェッキオ橋の上を渡るその回廊には、メディチ家の所有した1000点もの美術品が飾られています。

ボーボリ庭園

ボーボリ庭園

フィレンツェで最も大きい公園の一つで、街の中心からヴェッキオ橋でアルノ川を越えると、すぐのところにあります。

メディチ家の所有したもので、16世紀のイタリアの庭園様式を良く遺し、庭園と芸術作品が融合した場所として有名です。

庭園内には幾多もの彫刻や噴水があり、オベリスク(古代エジプトの象形文字や碑文が刻まれた石柱)まであるのです。

注目すべきは、この明るい光に満ちた庭園の中に、対照的に闇の世界が作られているところです。

グロッタ(grotta)という3つの入口の洞窟があり、中にはギリシャ神話を題材とした彫刻やフレスコ画があります。

そしてその入り口の脇からも、秘密のヴァザーリ回廊につながっているのです。

有事の際の逃走経路を確保していたとは、フィレンツェの名家メディチ家の繁栄と、周りを渦巻く陰謀が感じられますね。

ヴェッキオ宮殿

ヴェッキオ宮殿

メディチ家がピッティ宮殿へ移るまで住んでいた宮殿で、現在ではフィレンツェの市庁舎として使われています。

内部は有名な「500人大広間」や「ゆりの間」など、様々な部屋に分かれています。

「インフェルノ」の中では、この「500人大広間」にあるジョルジョ・ヴァザーリの壁画の中に、謎を解く鍵が隠されているのではないかと推測されます。

実際の話として、「500人大広間」にあるヴァザーリ作の壁画の中に、その師であるレオナルド・ダ・ヴィンチの幻の壁画「アンギアーリの戦い」のありかに関するメッセージが隠されているとして、長らく研究が進められていました。

そして2007年、ついにイタリア文化庁により、ダ・ヴィンチの幻の壁画は、ヴァザーリの壁画の裏側に隠されていると発表されたのです。

現実と、原作との絡みが面白いですよね。

更に、ヴェッキオ宮殿には秘密の通路や小部屋、監視するための小窓などが作られているのです…!

ラングドン博士たちは、この秘密の通路を通りながら敵から逃げるという設定。

行きつ戻りつしながら、ダンテのデスマスクのありかを突き止めた博士たちは、「ヴェネツィア総督を探せ」のメッセージに導かれ、フィレンツェを後にします。

イタリア:ヴェネツィア

水の都、ヴェネツィア。

13世紀に悪名高い第4回十字軍によるコンスタンティノープル陥落に、大きく関わったのが当時のヴェネツィア共和国でした。

当時陥落された、東ローマ帝国の首都コンスタンティノープルは、現在のトルコの首都、イスタンブールです。

サン・マルコ寺院

サン・マルコ寺院

ヴェネツィアで最も有名な大聖堂であり、正面入り口の上に設置されている4頭の青銅の馬は、第4回十字軍がコンスタンティノープルから略奪し、ヴェネツィアに運んだもの。(現在飾られているものは精巧なレプリカ。本物は酸性雨から守るため、寺院内に置かれている。)

「インフェルノ」の中では、この4頭の馬に秘密が隠されているとされるのです。

サン・マルコ寺院は、当時のドージェ(ヴェネツィア共和国元首)の館であるドゥカーレ宮殿と隣接し、繋がっていますが、当時のドージェであるエンリコ・ダンドロは、まさに第4回十字軍を率いて東ローマ帝国を滅亡させ、4頭の青銅の馬をヴェネツィアに運んできた本人なのです。

そしてエンリコ・ダンドロは、コンスタンティノープルで彼の98年ほどの人生の幕を閉じたのです。

ラングドン博士たちは、その墓に謎が隠されていると推察し、コンスタンティノープル(現在のイスタンブール)に飛びます。

トルコ:イスタンブール

イスタンブールは正統なキリスト教国家だった東ローマ帝国時代、同じくキリスト教である十字軍によって滅ぼされてしまったという皮肉な歴史があります。

当時の教皇の東西に権力を広げたいという願望と、ヴェネツィア総督の経済的欲望や妬みから、このような矛盾した残虐な歴史が生み出されてしまったのです。

アヤ・ソフィア

アヤ・ソフィア

キリスト教の大聖堂は、ヴェネツィアのサン・マルコ寺院のモデルになったとも言われる、美しいドームを持つビザンティン建築の最高傑作です。

東ローマ帝国時代には、正統派キリスト教の大聖堂であり、コンスタンティノープル総主教座の所在地でした。

13世紀に十字軍に陥落されてからは、ローマ・カトリック教徒の大聖堂とされました。

その後15世紀にオスマン帝国に制圧されてから20世紀まで、イスラム教のモスクとして改築・使用されてきた。

そのため、聖堂の外にはイスラム教特有の4本のミナレット(塔)が建てられ、内部にはキリストの像や十字架ははがされた形跡があるが、それでもイスラム教とキリスト教の融合した建造物は、これ一つのみなのです。

ここにエンリコ・ダンドロの墓がある…ということですが、何やら地下から水音が。

なんと、地下宮殿があるというのです。

アヤソフィアの地下貯水池には、巨大な空間が広がっており、336本もの柱が立ち並んでいます。

天井や柱の装飾は幻想的かつ不気味。

その中に、怪物がいるというのですが…

あとは映画をご覧になってお楽しみください!

歴史的背景を知って、より感慨深い映画鑑賞ができますように。


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