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イタリアのコーヒーの種類を解説!特徴やタイプを知って、カフェをもっと楽しむ方法。

約 1 分
イタリアのコーヒーの種類を解説!特徴やタイプを知って、カフェをもっと楽しむ方法。

イタリアに旅行する時、まず驚くのはコーヒーの種類の多さ!!

何がどう違うのかわからず、結局エスプレッソかカプチーノしか頼まなかった…なんてことはありませんでしょうか。

イタリア人はコーヒーがなくては一日が始まらない!という程、コーヒーにこだわっています。

そして、各種コーヒーをタイミングによってちゃんと飲み分けているのです。

ここではイタリアのコーヒーの基本から種類、飲むべき時、そしてエスプレッソの聖地ナポリの伝統的なコーヒーについてお話ししましょう。


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イタリア人とコーヒーの熱い関係

デミタスに淹れたエスプレッソ

まず、イタリアでコーヒーのことをカッフェ(caffè)と言います。

けれども、私たちが思い浮かべるようなアメリカンコーヒーではなく、イタリアでcaffèと言えば、エスプレッソ(espresso)のことを指します。

エスプレッソとは、深煎りの細かく挽いたコーヒー豆を、少ない水分量で加圧抽出したもの。

コクのある深い香りと、酸味よりも苦みのある味わいが特徴です。

デミタス(demi tasse:半分のカップ)という、普通のコーヒーカップの半分ほどの小さなカップに淹れます。

逆に、アメリカンコーヒーはほとんど見かけません。

イタリア人にとって、アメリカンコーヒーは薄くて物足りないようです。

そのため、イタリアにはスタバが進出できずにいたのですね。

※メニューにアメリカーノ(Americano)というものもありますが、ドリップで入れたものではなく、エスプレッソにお湯をたして薄めたものです。

いつ、どこで、イタリア人はコーヒーを飲むの?

朝食としてのブリオッシュとカップチーノ

イタリア人は、ちょっとするとすぐに「コーヒー飲もうか!」と始まります。

自宅でもエスプレッソやカップチーノを作れる家庭がほとんどですし、ゆったり座って楽しむカフェテリア以外にも、気軽に寄れるBAR(バール)でコーヒーを飲みます。

BARとは、イタリア人にとって一番気軽に立ち寄れる立ち飲み喫茶店で、なんとイタリアには15~16万件もあるのです!

日本全国にあるコンビニの数が約5万件ですから、その3倍以上あるということですね。

どれだけイタリア人にとって大切なものかが感じられます。

BARにはちょこっと腰かけるスペースもありますが、イタリア人は1ユーロでエスプレッソを頼み、砂糖を入れ、くいっと飲んで去っていくのがライフスタイルです。(席に座ると値段が高くなります。)

BARにはコーヒー類以外にも甘いパンやお菓子、パニーノ(サンドイッチのようなもの)、以外にも、100%フルーツジュース(spremuta スプレムータ)やアルコール類もそろっています。

さぁ、イタリア人の一日をご紹介しましょう。

  1. 甘い朝食と共にエスプレッソを一杯。(この時は、カップチーノの場合も多いです。)
  2. 仕事が始まり、10時頃に一杯。(気分転換)
  3. 昼食後に一杯。(消化を助けるため)
  4. 午後のおやつの時間に一杯。(甘いものと共に、気分転換)
  5. 仕事終わりに同僚と一杯。(リラックス)
  6. 夕食後に一杯。(消化を助けるため、グラッパなどのアルコールを加えることも。)※カフェインなしを選ぶことも多いです。

なんとこれだけで、一日に6杯も飲んでますね!(笑)

イタリア人の朝食は必ず甘いものなので、苦いコーヒーは欠かせないのです。

ブリオッシュというクロワッサンに、表面に粉砂糖をふりかけたものや、間にカスタードクリームやジャムの入ったもの…と、コーヒーもパンもBARごとに色々なバリエーションがあり、イタリア人は大好きなのです。

自分のお気に入りのBARを決めている人がほとんどで、今日はあそこでカップチーノと朝食を食べよう!と友人たちと集まる程、BAR愛も強いのです。

それにしても、近所のちょっとしたBARで出される焼きたてブリオッシュの、ふんわり甘くおいしいこと…!

豊かなコーヒーの風味と相まって、最高の朝食となります。

イタリアの素晴らしいところは、こうしたちょっとしたBARでのパンやコーヒーが極上においしいことです。

日々の食のクオリティが高いイタリア、なんて贅沢なのでしょう!

おしゃべり大好きなイタリア人たちは、職場でエスプレッソを皆で淹れ、他愛もないおしゃべりに華を咲かせます。

でもこれが円滑なコミュニケーションの場であり、そこから良いアイディアが湧いてくる大切な時間でもあるのです。

イタリアでは、コーヒーは「社会生活の中で、周りの人々と喜びを共有するための手段」とされているのがわかる気がしますね。

絶対に知っておきたい、イタリアのコーヒーの種類

ミルクにエスプレッソの混ざったラッテマッキアート

それでは、イタリアンBARで役立つよう、各種コーヒーの違いや、飲むべき時などをまとめます。

エスプレッソ(Espresso)

チョコレートと一緒に出されたエスプレッソ

イタリアのcaffèと言えば、これ!

深煎りのコーヒー豆使用し、水蒸気で加圧抽出したもの。

深いコクと豊かなアロマ、濃厚なボディ感…これにたっぷり砂糖を入れて飲むのがイタリア流!

苦いから苦手…と思っていらっしゃる方は、砂糖を多めに入れ、良くかき混ぜてみてください。

驚くほどおいしいエスプレッソに変わり、他のコーヒーでは物足りなくなることでしょう。

イタリアの、他の全てのアレンジコーヒーのベースとなります。

カフェインで目を覚ましたい時に、豊かなアロマでリラックスしたい時、そして苦みによって消化を助けたい時など、色々なシーンで飲まれます。

小さなデミタスに、チョコレートやクッキーなど、ちょっとした甘いものを添えて出されることも。

BARでは約1ユーロです。

カッフェ・マッキアート(Caffè Macchiato)

カッフェ・マッキアート

エスプレッソに少しミルクが加えられたもので、大抵エスプレッソと同じ値段です。

マッキアート(macchiato)とは、「シミの付いた、汚れた」という意味。

つまり、コーヒーの黒い色に、白いミルクが少し入ってシミが付いてるみたい、というわけです。

エスプレッソの苦みが少しマイルドになって、優しい風味です。

カップチーノ(Cappuccino)

カップチーノ

エスプレッソに、泡立てたミルクを注いだもの。

エスプレッソとミルクは、だいたい1:3の割合です。

ラテアートを楽しむのもカップチーノですね。

※ラッテ(latte)とは、イタリア語でミルクのことです。

こちらはミルクが多いため、エネルギーを補給したい朝食時に飲まれることが多いです。

イタリア人は絶対に、夕食後には飲みません。

お腹が重くなり、消化しにくくなるためです。

カッフェ・ラッテ(caffè Latte)

カッフェ・ラッテ

カップチーノと同じく、エスプレッソ対ミルクが1:3のコーヒーですが、ミルクは泡立てていません。

先にミルクを入れ、上からエスプレッソを注ぎます。

日本で言うコーヒー牛乳ですね。

やはりこちらも朝食と共に飲まれます。

※Caffè latte freddoと言えば、アイスカフェラテになります。

フレッド(freddo)は「冷たい」の意味。

ちなみにカフェ・オ・レは?と思われた方!

カフェ・オ・レはフランス語で、カフェラッテと同じものを指しますよ。

ラッテ・マッキアート(Latte Macchiato)

ラッテ・マッキアート

こちらは直訳で「シミの付いたミルク」。

つまりミルクがメインで、そこに少しコーヒーを加えたものです。

たっぷりの泡立てたミルクが用いられ、優しい味わいです。

こちらも朝食時に飲まれます。

カッフェ・コン・パンナ(Caffè con Panna)

カッフェ・コン・パンナ

エスプレッソの上に、たっぷりと甘いホイップクリームを乗せたもの。

スプーンですくって、デザートのようにいただきます。

カッフェ・コレット(Caffè Corretto)

カッフェ・コレット

エスプレッソにリキュールを加えた、アルコールの効いたもの。

主にグラッパやサンブーカ、ゴッチェ・インペリアーリ(「皇帝の滴」の意:アルコール度数92度!)といった、アルコール度数の強いものが用いられます。

食後に飲むことで食後酒ともなり、消化を助けます。

コレット(corretto)とは、英語の「correct」と同じ意味で、「適切な、調整した」という意味です。

お酒の入ったものが「適切」だなんて、イタリア人のおちゃめなネーミングセンスを感じますね!

カッフェ・デカフェイナート(Caffè Decaffeinato)

カッフェ・デカフェイナート

カフェインの含まれないエスプレッソ。

カフェインをとると夜眠れなくなる方は、夕食後にも好んで飲まれます。

カッフェ・ドルヅォ(Caffè d’Orzo)

カッフェ・ドルヅォ

オルヅォ(orzo)とは、大麦のことです。

大麦をゆっくり低温で焙煎し、コクと風味を出してエスプレッソと同じように抽出して作ったもの。

コーヒーのような風味を楽しめますが、カフェインが含まれないため子供やお年寄りにも好まれます。

カフェインのせいで夜眠れなくなる方も、こちらを愛用します。

大麦を焙煎し…ということは、濃い麦茶ですよね。

思い出してみて下さい…子供の頃、麦茶にミルクを入れるとコーヒー牛乳になる!と聞いたことがありませんか…?

まさに、それです!

カッフェ・シェケラート(Caffè Shakerato)

カッフェ・シェケラート

シェケラート(shakerato)とは、「シェイクした」という意味。

カクテルを作る時のシェーカーに、砕いた氷とガムシロップ、抽出したての熱々エスプレッソを入れてシェイクしたアイスコーヒーです。

エスプレッソを急速に冷やすために香りが良く、シェイクしたことでできた泡が、口当たりの良いまろやかな味にしてくれます。

しばしばそこにアマレット(あんずの核を使用したお酒)やバニラのリキュールなどを入れ、カクテルにされることもあります。

ちなみに、単にカッフェ・フレッド(Caffè Freddo)と言うと、予めエスプレッソを抽出して砂糖を加え、冷蔵庫で冷やしておいたアイスコーヒーが出されます。

既に甘いため、ガムシロップなどが必要ないのも嬉しいですね。

ビチェリン(Bicerin)

ビチェリン

トリノのアル・ビチェリン(Al Bicerin)というカフェで誕生したもの。

ビチェリンとは、トリノの方言で「小さなコップ」という意味。

チョコレートをエスプレッソで溶かし、液体のままの生クリームを注いだもので、トリノのBARには必ずあります。

この他にも、カッフェ・ルンゴ(Caffè Lungo)と言うと、通常よりもエスプレッソの抽出時間を伸ばし、カフェインの強いものを作ってくれますし、カッフェ・コルト(Caffè corto)と言うと抽出時間の短い、優しいコーヒーが出てきます。

ルンゴ(lungo)とは「長い」の意味で、コルト(corto)とは「短い」の意味です。

このように、イタリア人にとってミルクの有無、泡の有無、カフェインの多少、生クリームの有無…など、様々に使い分けて楽しんでいます。

コーヒーへの情熱、感じていただけましたでしょうか。

そんな風習から、イタリアではメニューにあるものだけではなく、BARにいるバリスタ(エスプレッソを抽出する職人、専門家)に、自分の好みに合うコーヒーをお願いすれば、その通りに作ってくれます。

バリスタは、お客さんの求めるもの…例えば故郷のエスプレッソの味、今日は濃い目の抽出など…を再現するのがお役目であり、誇りとするところ。

イタリア人のコーヒーの注文の仕方はとても複雑で、それをしっかり受けてお客さんを満足させるバリスタのいるBARは、いつも常連さんで賑わっているのです。


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エスプレッソの聖地、ナポリのコーヒー

ダークローストのコーヒー粉

南北に長いイタリアでは、地域ごとに習慣や好みも特徴があります。(昔は各州が別々国であったためでもあります。)

エスプレッソについて言えば、南へ行くほど濃く(カップに注ぐ量も少なく)なります。

例えば、北からミラノ~フィレンツェは一杯約30㏄、ローマは約25㏄、南のナポリでは約20㏄と変わっていきます。

また、コーヒー豆の焙煎具合も変わります。

一般的にはシティロースト~フルシティローストですが、ナポリ伝統のエスプレッソは更に深煎りのダークロースト。

より深みのあるフルボディの味わいを楽しめるのです。

そんな特徴を踏まえて、ナポリ伝統のコーヒーについてご紹介しましょう。

甘いもの大好き!のナポリスタイル

ナポリの砂糖多めのエスプレッソ

ナポリの超深煎り焙煎のエスプレッソは、奥深い香りや苦みが特徴です。

その風味に合うように、ナポリのバリスタは予めカップに多めの砂糖(4~6g)を入れ、上からエスプレッソを注ぐのです。

そして手早くスプーンでかき混ぜ、しっかり乳化させます。

すると驚くことに、エスプレッソの味が格段に変わるのです!

その味は、まるでチョコレートやキャラメルのよう!

こちらも、それぞれのバリスタの腕の見せどころです。

甘い物が大好きなナポリの人々の、伝統のアイディアですね!(ナポリのお菓子も甘いです!)

もしも砂糖なしを希望するならば、「Senza zucchero,per favore.(センザ ズッケロ ペル ファヴォーレ)」と言いましょう!

※senza:~無しに、zucchero:砂糖、per favore:お願いします

ナポリのお菓子に欠かせない、秘密のレシピ

エスプレッソにクレミーナを入れるところ

ここで皆さんに、ご自宅で簡単にナポリのお菓子を作っていただけるレシピをご紹介しましょう。

まず、砂糖にほんの少しエスプレッソを垂らし、良く良くかき混ぜます。

徐々に入荷し、ボテっとしたクリーム状になっていきましたら、秘密のレシピの出来上がりです!

これをクレミーナ(Cremina)と呼ばれる、コーヒー味の濃厚なクリーム。

ジェラートやババ、ブリオッシュなどにかけると、簡単にナポリスタイルのお菓子となります。

これはナポリのお菓子だけではなく、イタリア全土でエスプレッソに混ぜ、できた泡と甘さを楽しまれます。

実はこのクレミーナもまた、バリスタ独自の調合によるもので、お店ごとに味が異なるのです。

イタリアにはバリスタがなくてはならない存在なのですね。

皆さんもぜひ一度、お試しください!

ナポリのBARで、エスプレッソと一緒に出てくる物とは?

エスプレッソと水(ナポリスタイル)

ナポリでエスプレッソを注文すると、必ずと言って良いほど一緒に出されるものがあります。

それは、小さなグラスに入った水なのです。

頼んでもいないのに、なぜ…?と、戸惑う方もいらっしゃるでしょう。

苦いエスプレッソを飲んだ後の、お口直しに飲むのでしょうか…?

実は、お店で提供する渾身の一杯のコーヒーを、最もおいしく飲んでほしいためなんです。

まずは水を口に含んで、口の中をきれいに洗い流してリフレッシュしてほしい

そしてその後に、極上のエスプレッソを飲んで、一層味わいを楽しんでほしい…。

そんなプロフェッショナルなバリスタたちからの、おもてなしの心なのです。

もしも渾身のエスプレッソを飲んだ後に水を飲もうものなら…バリスタたちのがっかりする顔が目に浮かびますね。

分かち合いカフェ文化とは?

カッフェ・ソスペーゾの貼り紙とコインボックス

このようにナポリでは、おいしいコーヒーを飲むことが生活の中でとても重要視されています。

そのためナポリのBARでは、もし自分が裕福ならば、一杯のコーヒーを頼む時に二杯分の代金をバリスタに託し、次に来る人や、貧しくてコーヒー代も支払えない人のために使ってもらうという制度があります。

困った人がいたら助け合う、といったナポリ人の温かい気質が感じられますね。

これをカッフェ・ソスペーゾ(Caffè Sospeso)と言います。※Sospeso:保留

これほどまでに情熱をかけたイタリアのコーヒー、皆さんも飲んでみたくはありませんか?

ぜひイタリアを訪れ、その場の空気の中でお好みのコーヒーを頼んでみてください!

イタリア人の豊かな心と伝統を、きっと感じられることでしょう。

オーダーの際は簡単!こう言えばOKです!

「コーヒーを一杯ください。」

「Un caffè per favore!」(ウン カッフェ ペル ファヴォーレ!)

※caffèの部分をcappuccinoなどに変えましょう。


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