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イタリアの正月の過ごし方!年末年始の料理やレシピを紹介。

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イタリアの正月の過ごし方!年末年始の料理やレシピを紹介。

イタリアのお正月にも、日本と違うおもしろい文化や伝統料理がたくさんあります。

そもそも、1月1日を新年と決めたのは、イタリアが発祥だったことをご存知でしたか…?

日本では年越しそばをたべながら、新年を静かに迎えますね。

イタリアでは、静かに迎えるのは新年ではなくクリスマス。

逆に新年は、大きな音と共に迎えるのです。

でも実は、この大きな音は日本とも通じるところがあるのですよ!

ここではイタリアのお正月制定の秘密や、文化・伝統料理についてご紹介しましょう。


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誰が1月1日を新年の始まりとしたの?

現行のカレンダー

現在では、世界中の新年が1月1日に始まりますね。

でも、旧正月って聞いたことはありませんか?

そうなんです。

現在使っているのは新暦(グレゴリウス暦)という太陽暦ですが、昔は月の満ち欠けを基準にした旧暦による、各国独自のお正月を祝っていたのです。

今でも中国や韓国、ベトナムなど、そして日本の沖縄県の一部では、独自の旧正月を1月1日よりも盛大に祝っています。

また、ユダヤ人も独自のカレンダーを持っており、9~10月に訪れる旧正月を祝います。

全世界が1月1日をカレンダー上でお正月としているのは、なんとイタリアのローマ教皇が決めたことだったのです。

その歴史を簡単に見てみましょう。

1580年にローマ教皇グレゴリウス13世は、古代ローマ時代の紀元前45年から使っていたユリウス暦の誤差を改良し、グレゴリオ暦を制定しました。

これが、現在のカレンダーの始まりです。

それ以前は、下記のようにヨーロッパにも独自のお正月がありました。

  • イギリス・アイルランド:3月25日
  • スペイン:12月25日
  • フランス:キリスト復活祭の日(イースターの日曜日)で、毎年変わります
  • ヴェネツィア:3月1日
  • 南イタリア:9月1日

しかし、当時のローマ教皇の力は強大だったため、18世紀の終わりにはグレゴリオ暦がヨーロッパ全土に浸透したのです。

また、アメリカへはヨーロッパからの移民がグレゴリウス暦を用いたため、アメリカも同じく適応されたのです。

先ほどお話ししたように、アジア圏は自分のカレンダーを持っていました。

しかし19世紀の産業革命で力を得たヨーロッパ諸国が、アジアの国々に開国を求め、時には侵略を受けました。

日本では明治維新が起こり、明治5年(1872年)に、近代化と経済発展のため、翌年からグレゴリオ暦に変更することを決定したのです。

イタリアの正月の、伝統的な過ごし方

コロッセオと花火とスプマンテ

それでは、世界で一番早く1月1日をお正月としたイタリアの、年越しの文化を見ていきましょう。

南北に長いイタリアは、もともと複数の国にわかれていたため、今でも地域の特色が違うのが魅力的ですね。

花火に爆竹、スプマンテ?

イタリア全土で共通の文化は、新年を爆竹と花火で迎えることです。

自分の家の庭や、バルコニーで12月31日の終わりになると、花火をしたり爆竹を鳴らして新年を迎えるのです。

敢えてとてもうるさく鳴らすのは、悪魔や悪霊を祓うため

そしてまた、古くなった年を早く追い払うためなのです。

年を擬人化して逃げさせようとするのは、イタリア人の面白いところですね。

また、スプマンテ(イタリアのシャンパン)をポンっという音を鳴らして開け、乾杯します

それも音で悪いことを追い払い、幸運を呼ぶためなのです。

大きな街では、打ち上げ花火も上げてお祝いし、とても賑やかな年越しとなります。

ヴェネツィアなど海の街では、海の向こうから花火が上がり、とてもきれいです。

観光客も皆がスプマンテを片手に知らない人たちとも乾杯し、Buon anno!(buon:良い、anno:年)と挨拶を交わします。

新年を迎えるって、こんなに嬉しいことだったんだ!と思える、一度は味わっていただきたい、喜びでいっぱいの瞬間です。

そして日本との共通点。それは、除夜の鐘です。

除夜の鐘も爆竹と同様に、人間の108の煩悩を祓うために108回、鐘をつくのです。

新年のナポリは危ない?

南イタリア、特にナポリで守られている習慣をお話ししましょう。

大晦日の夜には、なんと古い食器(お皿、コップ、マグカップなど)を自分の家の床か、窓から道に投げて割るのです!

こちらも、悪霊を追い払うためと、新年を迎えるにあたり、古いものを壊して新しいものを使うという心機一転のためです。

そのため、ナポリでは大晦日の夜に外を歩く時は、窓から何か飛んでくるかもしれないので気を付けてくださいね!

また、道に車を置いておくと、傷をつけられる可能性もありますから注意です。

プレゼント交換

現在ではあまり見られませんが、ストゥレンネ(strenne)という古代ローマのプレゼント交換の習慣があります。

今では小さな田舎の村だけで行われており、古代ローマ時代とは形も少し変わっています。

大晦日の夜、村の若者は街を歩きながら民謡や詩を歌いながら歩き、市民たちからお菓子やプレゼントをもらうという習慣です。

これもまた、新年にプレゼントをもらう、幸多き年になるという意味なのです。

3つの鉢

ローマのあるラツィオ州でだけで見られます。

大晦日に窓の外かバルコニーなど、家の外に3つの大きい鉢を置きます。

その鉢の中には、床を掃除した時の汚れた水と、汚れたり破れた雑巾が入っています。

古い年と一緒に、汚れたものや古いものを家の中から捨てて、家庭を清浄にするための習慣で、綺麗好きなイタリア人らしいですよね。

石占い

南イタリアのカラブリア州に残るのは、ちょっとした占いです。

なんと大きな石を床に落とし、床に傷ができるかどうかで幸先を見るのです

床に傷がなければ幸先が良く、傷ができたら不吉の前兆なので、神父さんにお祓いしてもらいます。

近年では、昔のような簡単で丈夫な床ではないため、この文化はあまり見られません。

幸運の赤パンツ!

全イタリアで、特に若者が取り入れている文化をご紹介しましょう。

それは、大晦日の夜には、男女ともに赤い下着を身に付けること!

新年が愛や幸運でいっぱいになるために、イタリアのラッキーカラーである赤の下着を身に付けることになています。

ただ、大晦日に着ていた赤い下着は、翌日の1月1日には捨てるのです。

そのため年末になると、イタリア中の下着屋さんに赤い下着が並び、皆がこぞって買いに行くのです。

日本でも赤いパンツは健康を呼ぶとされていますし、その効果は本当かもしれませんね。


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イタリアの正月料理

正月用に赤く飾ったテーブル

イタリアでも、日本と同じようにお正月料理があり、一つ一つに意味があります。

イタリア全土で食されているものは、茹でたレンズ豆(ヒラマメ)であるレンティッキェ(lenticchie)というお料理です。

レンズ豆はお金のような形とみなされ、新年に食べるとお金がいっぱい入ってくると言われているのです。

レンズ豆をトマトソースで煮込んだものが一番伝統的です。

もう一つのラッキー食材は、ザクロ(melograno)

ラッキーカラーの赤い幸運の実をたくさん食べることで幸運を呼ぶとされ、更に昔からザクロは忠誠心と繁栄のシンボルとされているためです。

そしてまたザクロも、レンズ豆と同じように中身の粒々がお金に見立てられ、新年を裕福に過すためでもあります。

それでは、地域別の伝統料理を見ていきましょう。

北~中央イタリアの伝統

コテキーノとザンポーネ

コテキーノ(Cotechino)とザンポーネ(Zampone)という、ソーセージのような豚肉の詰め物です。

この二つは中身は同じですが、詰める外側が違います。

中身は、豚肉の色々な部位(肩、脚、首、頬、腹)のミンチに、塩、コショウ、色々なスパイスを加えたものです。

そしてザンポーネ(ザンパは脚という意味)は、豚の脚の皮の中にミンチを詰めたもので、コラーゲンたっぷりです。

コテキーノは、ミンチを豚の腸に詰めたもの。

もともとは、エミリアロマーニャ州のモデナの料理でしたが、今ではイタリア全土で見られます

南イタリア

カピトーネとパンツェロッティ

特にナポリで食べられているお料理があります。

それは、カピトーネ(Capitone)という、成魚のメスのうなぎ料理です。

伝統は、魚屋さんで生きた新鮮なうなぎを買ってきて、自宅でさばく方法です。

その理由は、キリスト教と関係があるのです。

ご存知の通り、聖書によると、アダムとイヴは神様の木から禁断の果実を食べないよう言われていましたね。

しかし、悪魔の化身である蛇にそそのかされ、リンゴを食べてしまったことから、人間が罪を背負うことになってしまいました。

そのため、ナポリでは悪魔を退治するという意味で、クリスマスイヴに、蛇に似ているウナギを家庭で殺し、調理して食べる習慣があるのです

そしてイヴだけではなく、新年にも同様にウナギ料理を調理するようになったのです。

調理法としては、熱い油で揚げるのが伝統的ですが、他にもグリルしたり、ソースで煮込むレシピもあります。

南イタリアのプーリア州では、パンツェロッティ(Panzerotti)というパンのような生地に、トマトソースとモッツァレッラチーズ、オレガノなどのスパイスを入れて包んだ物を揚げたお料理があります。

南イタリアは、味付けが濃く、揚げ物料理が多いのが特徴です。

カピトーネ料理のレシピ

カピトーネ・イン・ウーミド

日本でウナギは身近な食材ですから、うなぎを使ったイタリアの正月料理を作ってみましょう。

今回はカピトーネ・イン・ウーミド(Capitone in umido)という煮込み料理をご紹介しましょう。

【材料】

  • ウナギ 800g
  • 玉ねぎ 2つ
  • 白ワイン 200mlくらい
  • 細長いイタリア産のトマトを使った缶 1kg
  • イタリアンパセリ お好みで
  • 生バジル 1房(ドライでも可、お好みで)
  • 塩 少々
  • パセリ 少々
  • エクストラヴァージンオイル 100ml
【作り方】

  1. 鍋にトマト缶とバジル、塩を入れ、40mlのオリーブオイルを入れて40分煮込む
  2. 煮込んだソースをミキサーで滑らかにする
  3. ウナギの頭と尻尾を切り落とす
  4. ウナギの内臓を取り出し捨てる
  5. 皮ごと5cmの幅に切り、塩コショウしておく
  6. フライパンでみじん切りにした玉ねぎとイタリアンパセリを、玉ねぎが黄金色になるまで炒める
  7. そこへ5のウナギを入れ、更に5分炒める
  8. 白ワインを加え、アルコールを飛ばす
  9. そこへ2のトマトソースを加え、中火でこげないようかき混ぜながら15分煮込む

皆さん是非、作ってみてくださいね!

ちなみにイタリアのお正月は1月1日だけで、2日からは平日です。

でも1月6日まではクリスマスシーズンですので、お正月が終わったのにまだクリスマス…という面白さがあります。

大晦日の夜には、20~21時頃からお洒落をしてレストレランへ行き、盛大にチェノーネ(cenone:大晩餐)をいただく、という人々も多いです。

レストランは赤い色で飾り付けられ、お客さんも赤を意識して、どこかしらに取り入れていることが多いです。

大晩餐というだけあって、数時間かけてゆっくりとご馳走をいただき、レストランで年明けを迎えるのです!

カウントダウンはレストランにいる人々全員で行い、古い年を追い払う音は、各テーブルに配されていたクラッカー!

そしてもちろん、スプマンテも振る舞われます。

レストランの人が外で打ち上げ花火を上げてくれ、それはそれは盛り上がるのですよ。

新年の伝統的なお料理を味わうために、皆さんもレストランでチェノーネを予約されてはいかがでしょうか。

それ以外にも、各街で開催される野外コンサートがあったりと、新年はとっても賑やかで楽しいものです。

イタリアで年越し、おすすめです!


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