
楽しみな海外旅行!
ヨーロッパまでは片道12時間飛行機に乗り、目的地までバスに乗ることもあるでしょう。
船に乗って地中海一周の旅も…!とってもウキウキしますよね。
でも心配なのは、乗り物酔い。
特にお子さんは大人よりも乗り物酔いを起こしやすいため、気が気でありませんね。
ここでは、乗り物酔いの原因から、薬に頼らない予防対策、そして海外に安心して持って行ける子供用の酔い止め薬などをご紹介します。
乗り物酔いの原因と症状は?
乗り物酔いは、なぜ起こるのでしょうか?
耳の奥にある三半規管が大きな振動や不規則な加速、気圧の変化などにより過剰に刺激されることで引き起こされます。
三半規管の感じ取る信号と、目で見た情報の信号とが噛み合わなくなることで脳の前庭神経が混乱し、ストレスを感じることで嘔吐中枢が刺激され、嘔吐などの症状が出てしまうのですね。
0~3歳までの乳幼児は平衡感覚が未発達のため、乗り物酔いはほとんどしません。
平衡感覚が発達しはじめる小学生や中学生くらいのお子さんが、最も乗り物酔いをしやすいといえます。
では、乗り物酔いの症状には、どのようなものがあるのか見てみましょう。
最初からいきなり吐き気を催すわけではありませんから、お子さんの訴える初期症状を聞いて、早めに対処してあげたいですよね。
乗り物酔いの症状は、以下の順番で段階的に進んでいきます。
- 生あくび、胃の不快感、だるさ
- めまい、ふらつき、頭痛、唾液が出る
- 顔色が悪くなる、冷や汗が出る
- 吐き気、嘔吐
お子さんが小さい時には、まだ自分で訴えることができず、嘔吐するまで気付かなかった…ということも良くあることです。
お子さんが急におとなしくなったり、顔色が悪くなったりしたら、要注意です。
乗り物酔いを予防する方法は?
できれば薬は使わず、予防できる対策があれば…と思いますよね。
以下の方法で酔いにくくすることができますのでお試しください。
- 身体を締め付ける衣服を避ける
- シートベルトをゆるめにしめる
- シートを倒すなどしてリラックスした姿勢をする
- バスは窓を開けて新鮮な空気を吸う
- バスは揺れが少ない前方の席に(タイヤの真上は避ける)
- 飛行機は揺れの少ない翼の近く、又は前方の席に
- 船は揺れの少ない中央付近の席に
- 進行方向を向いて座る
- 本やゲームなど近くを見ず、遠くの景色を見る
- 耳と目への刺激を減らすため、頭を固定して目をつむる
- 濃い色のサングラスで目への刺激を減らす
- 寝てしまう
- 寝てしまう
- 芳香剤や香水など、強い匂いを避ける
- 空腹、満腹を避ける
- 脂っこくない消化に良い物だけ食べる
- 前日に充分睡眠をとる
また、普段の生活の中で三半規管をトレーニングしておくことで、酔いにくくすることができます。
- 前回り、後ろ周りのでんぐり返しを毎日数回ずつ行う
- ブランコ
- トランポリン
- 水泳
- 乗り物に乗り慣れ、自分は酔わない!という自信をつける
もし乗り物に酔ってしまった時の対処法としては、以下のような物があります。
- 梅干しや飴、ガムを口に入れる
- 炭酸水を飲む
- 氷を口にふくむ
- 首筋を冷やす
- カプサイシン(唐辛子の成分)を摂取する
- 手や足の小指と薬指の間を痛いくらいに指圧する
一番のおすすめは、氷を口にふくむ方法です。
急激な冷たさは、脊髄を反射的に刺激し、自律神経の乱れを正してくれるのです。
どうぞお試しくださいね!
子供用の酔い止め薬のおすすめランキング!
上記の予防法でもちょっと心配…という場合、お子さんでも飲める酔い止め薬を携帯すると良いでしょう。
年齢別、おすすめ順にご紹介します。
3歳から10歳
- こどもクールスカイ 20ml 2本入り:りんご味。カフェイン成分で頭痛も軽くしてくれます
- こどもセンパアS:錠剤なので持ち運び簡単ですが、錠剤を飲めるお子さんに限られます
5歳から10歳
- トラベルミン・ジュニア:眠くなる成分が入っているため、眠って乗り物酔いを回避する効果も
- センパアQTジュニア:水なしでサッと溶けるイチゴ味のタブレット。即効性が期待できます。
- トラベルミン・ファミリ―:11歳以上のお子さんは1回2錠飲めばOK
- トラベルミン チュロップぶどう味:ドロップタイプなので、抵抗なく口に入れてくれます。酔ってしまってからの症状の緩和にも効果的!
7歳~
- パンシロントラベルSP:オレンジ味で、水がなくても噛んで飲み込めます
液体や錠剤、水なしで飲める錠剤やドロップタイプなど、様々な剤形の薬がありましたね。
また、有効成分もそれぞれで違うため、ランキングで上位だからといっても、そのお子様にあうかどうかは飲んでみないとわからない部分があります。
本番の長時間の乗り物旅行の前に、何種類かを試してみられることをおすすめ致します。
また、このような薬の説明書には、乗り物に乗る30分前に飲むように書いてあります。
しかし薬の効果が出るためには、まず飲みこんでから胃から腸へ移動し、吸収されることが必要です。
更に、肝臓で代謝され、血液中に薬の成分が入り、血管を通って身体の組織に働きかける…という時間が必要なのです。
肝臓で吸収された薬が血液中に入って効果を発揮し始めるためには、だいたい30分程かかります。
しかし、血液中の濃度が最高になるには、効き始めからもうしばらく時間が必要なのです。
そのため、酔いやすい方は錠剤を(水なしで飲めるタイプも含め)乗り物に乗る1時間前にお飲みいただくと良いという意見もあるのです。
実際に、その方が酔わなかったという体験も聞かれます。(副作用として眠くなることもありますので、乗り物に乗る前に眠くなってしまうことのないよう注意が必要です)
そして飛行機に乗る時に気を付けていただきたいのは、液体の機内持ち込み規制です。
どんなものでも液体を飛行機の機内に持って入る場合には、規制があるのです。
必ず、液体の薬はチャックをしめられるマチなしのプラスチック袋の中に、100ml以内の容器に入れて持ち込みましょう。
海外に薬を持って行く時に、現地で何かトラブルがあるのでは…と心配になることもあるでしょう。
酔い止の薬ならば問題はありませんが、念のためパッケージごと携帯すると安心です。
待ちに待った海外旅行を、ご家族の皆さん全員で、是非安心して楽しまれますように!