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パンテオン神殿(ローマ)の屋根の秘密とは。バラの雨が降る日と日本への祈りの式典を紹介。

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パンテオン神殿(ローマ)の屋根の秘密とは。バラの雨が降る日と日本への祈りの式典を紹介。

イタリアのローマで紀元前27年から祈りの場であったパンテオン神殿。

ローマ市内に突然現れる巨大な石造りの神殿は、その地域ごと世界遺産になっています。

見上げる丸いドーム型の屋根の真ん中には大きな穴が開いており、祈りの場から青い空が見える神秘的な美しさは、誰もが息を呑むものです。

かのミケランジェロも「天使の設計」と賞賛したほど、完璧な様式美を2000年経った今も変わらず遺しているのです。

「パンテオンを観ずしてローマを去る者は愚かなり」と言われるパンテオン神殿の建築構造は、長い間謎に包まれていました。

なぜ鉄骨もない巨大な石造りの屋根が、2000年経った今でも崩れないのか、しかも真ん中には大きな穴があいているのに…と、不思議ではありませんか?

また、そんな重要な神殿が、美しいバラの花びらに埋め尽くされる日をご存知でしょうか。

そして、あまり知られていませんが、パンテオンで日本のために祈りを捧げる日があるのです。

ここではパンテオンの構造の秘密や、絶対に見ておきたい特別なイベントについてご紹介します。

もっとローマ観光を楽しんでいただけますように!


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ローマのパンテオン神殿の秘密

「パンテオン」とは、ギリシャ語で「全ての神々」という言葉に由来します。

紀元前27年、初代ローマ皇帝アウグストゥスの側近であるマルクス・ウィプサニウス・アグリッパにより建造されました。

古代ローマ時代には、ローマ神話に見られるように太陽神や火神など、万神(万物に宿る神々)を信じていました。

日本の八百万神(やおろずのかみ)と同じですね。

全ての神々を祀るための万神殿として、パンテオンは建造されたのです。

ギリシャ時代の万物神を祀る習慣が残されていたのですね。

パンテオン神殿の正面には、ギリシャのパルテノン神殿に似た柱が8本、堂々と建っています。

しかし似てはいても、実は建築様式的には違いがあるのです。

ギリシャのパルテノン神殿の柱は真ん中が膨らんだドーリア式、パンテオン神殿の柱は細くて装飾に富んだコリント式です。

万神殿として建立されたパンテオン神殿ですが、609年にはキリスト教の聖堂となり、ルネッサンス期にローマで活躍した画家・建築家のラファエロ・サンティの墓もここに納められています。

屋根は当初、ブロンズで装飾されていましたが、17世紀に教皇ウルバヌス8世によって屋根のブロンズは剥がし溶かされ、サンピエトロ大聖堂のペトロの墓地の天蓋と、サンタンジェロ城の大砲に作り替えられました。

高さ43.2m、直径も同じく43.2mの円堂となっており、屋根は半球形のドームで、真ん中には穴が開いています。

これはオクルス(ラテン語で目を意味する)と呼ばれる、光を神殿内に取り入れるためのもので、これが神秘的な美しさを生んでいます。

この神秘的な構造の秘密が解き明かされたのは、1434年。

イタリアの建築家ブルネレスキは、パンテオンのドームをお手本にし、今や誰もが知るフィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂を築いたのです。

このドーム屋根の構造の秘密は、上へ行くほど軽量化すること。

更に、アーチ構造をいくつも繋ぎ合わせることと、真ん中のオクルスが歪みを解消してくれることから、実現したものです。

まず、ドームを上部にいくほど壁の厚さを軽くし、材質をも変えたのです。

ドーム下部は最も重力がかかるため、厚さは6mもの硬質なローマン・コンクリートでできています。

かわりに、ドーム上部は凝灰岩と軽石でできており、一番上の厚さはわずか1.5mです。

屋根の各所に加えられたくぼみは装飾のためだけではなく、軽量化のためにも施されたものなのですね。

美しさと強さのバランスを兼ね備えたパンテオンが、「天使の設計」と謳われるのも頷けます。


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屋根からバラの花びらの降る日

この動画はイタリア語ですが、音声なしでご覧いただいてもとても美しい映像です。

パンテオンの屋根に開いたオクルスから、たくさんのバラの雨が降る神秘的な式典の映像です。

円形の大理石の床には、次第にバラの絨毯が敷き詰められていきます。

訓練を受けた消防士が、秘密の階段で神殿に昇り、上から大量のバラの花びらを撒く式典には、キリスト教にとって大切な意味があるのです。

これは、新約聖書にあるエピソードを再現したものなのです。

十字架にかけられた後、奇跡の復活を見せたイエスは、弟子たちに「近いうちに聖霊が降りてくるだろう」と告げ、天に昇っていきました。

キリストの復活の日から数えて50日目、イエスの家族や弟子たちが集まって祈っていると、天から炎の柱が一人一人の上に降りて来て、誰もが聖霊に満たされました。

これが聖霊降臨であり、ギリシア語で「50番目」を意味するペンテコステと呼ばれます。

キリストの復活を祝う祭典をイースターと言いましたね。

今でもペンテコステは、イースターの日から数えて50日目に祝われています。

イタリアでは天から降りてきた聖霊の赤い炎を象徴し、バラの花びらを撒くのです。

パンテオン神殿で執り行われるペンテコステは、太陽の光と共にバラの花びらが降る、世界で最も美しいものです。

今年のペンテコステは2017年6月4日(日)です。

誰でも参列することができますので、是非訪れてはいかがでしょうか。

日本のための祈りの式典

日本から遠く離れたローマのパンテオンにて、毎年日本への祈りが捧げられていることを知っていただきたいと思います。

広島・長崎の原爆忌の式典」が、毎年8月6日~9日前後に万神殿であったパンテオンで執り行われれているのです。

二度とこの悲劇を繰り返さないという意志を掲げ、犠牲になった方々へ追悼を捧げます。

平和の鐘をならし、踊りと祈りで神聖な式典が進められるのです。

まだ日本ではあまり知られていませんが、私たちのためにイタリアの人々が祈ってくれていることを、日本の皆さんに知っていただきたいと思います。

こちらも誰でも参列できますので、是非国境を越えて祈りを捧げる式典を訪れていただければと思います。


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