
イギリスBBC放送の製作で超人気を誇る、ドラマ「SHERLOCK/シャーロック」。
原作はかの有名なアーサー・コナン・ドイルの小説「シャーロック・ホームズ」。
BBCドラマでは、舞台を21世紀のイギリスに置き換え、インターネットやスマホなど最新機器を駆使して事件を解決していく、ミステリードラマです。
シャーロックは自らを「世界で唯一のコンサルタント探偵」であり、「高機能社会不適合者」であると言います。
それもその通り、シャーロックは他の組織からは独立して行動し、時には警察の裏をかきます。
頭脳明晰の天才でありながら、人の感情がない男として描かれており、自分の能力を満足させる悦びのためだけに事件に取り組んでいるようなのです。
事件のない時には銃を乱射したり、銛を振り回したりなど常軌を逸した行動をとり、謎の多く一時も掴めないようなアンバランスさが、この物語をよりスリルのあるものとしています。
ドラマ【シャーロック】の過去シリーズ紹介

これまで、シーズン1~3、クリスマス・ミニエピソード「幸せな人生を」(7分間)、そして特別編の「忌まわしき花嫁」が公開されています。
- シャーロック・ホームズ:ベネディクト・カンバーバッチ
- ジョン・ワトソン:マーティン・フリーマン
- ジム・モリアーティ: アンドリュー・スコット
- メアリー・モースタン: アマンダ・アビントン
シーズン1
邦題:ピンク色の研究・死を呼ぶ暗号・大いなるゲーム
イギリス放送日:2010年7月25日・2010年8月1日・2010年8月8日
日本放送日:2011年8月22日・2011年8月23日・2011年8月24日
イギリスBBC Oneで放送された後、1年後に日本のNHK BSプレミアムで放送され、日本でも大人気に。
あまりの人気に、その翌年にはAXNミステリーで放送され、その翌年にはNHK総合でも放送され、地上波初放送となりました。
シーズン2
邦題:ベルグレービアの醜聞・バスカヴィルの犬(ハウンド)・ライヘンバッハ・ヒーロー
イギリス放送日:2012年1月1日・2012年1月8日・2012年1月15日
日本放送日:2012年7月22日・2012年7月29日・2012年8月5日
日本では、先にNHK BSプレミアムで放送された後、AXNミステリーでも放送されたました。
クリスマス・ミニエピソード
イギリス放送日:2013年12月24日
日本放送日:2014年5月8日
イギリスBBC iPlayerと、BBC Red Button、YouTubeのBBC公式チャンネルで公開されました。
その後、NHKオンライン「どーがステーション」と、YouTubeやニコニコ動画のNHKチャンネルで字幕版が配信されています。
シーズン3
邦題:空(から)の霊柩車・三の兆候・最後の誓い
イギリス放送日:2014年1月1日・2014年1月5日・2014年1月12日
日本放送日:2014年5月24日・2014年5月31日・2014年6月7日
日本では、AXNミステリーで放送されました。
特別編
イギリス放送日:2016年1月1日
日本劇場公開日:2016年2月19日
日本放送日:2016年5月9日
イギリスから一か月遅れて劇場公開された映画。
ドラマのキャストで、原作通り19世紀のヴィクトリア朝時代のロンドンを舞台にした物語。
日本のテレビでは、NHK BSプレミアムで、その2か月後にはAXNミステリーで放送されています。
シャーロックのシーズン4が放送間近!その詳細とは。
待望の【シャーロック】シーズン4は2016年8月にクランクアップしました。
そして、シーズン4は2017年1月には、BBCで放送されると言われています。
この新シリーズは、今までで最もダークで、ショッキングな内容を含んでいると、キャストが口をそろえます。
シーズン3のラストシーンでは、シャーロックの天敵であり、死んだはずのジム・モリアーティが「Miss me?(寂しかったか?)」と、不穏な空気を残していましたね。
そして今回公開されたシーズン4では、シャーロックが「何かが訪れる…モリアーティか…?」と緊張感の中でつぶやくのです。
毒ヘビのようにしつこく残忍なモリアーティの死の真偽に背後から攻めよられ、シャーロックの疲れ切って怯えたような表情に、息をするのも忘れるほど。
今作では、ジョン・ワトソン夫妻に子供が生まれ、命の誕生という美しい場面が描かれる反面、過去の亡霊たちがシャーロックとジョンに忍び寄り、不穏な空気が立ち込めます。
新らしい悪役をトビー・ジョーンズが演じているのですが、彼自身、この役柄を「恐ろしい極悪人」だと言っているのです。
この役を、脚本家のスティーヴン・モファッスティーヴン・モファットは、「シャーロック・ホームズのファンなら、誰もが知っている素晴らしい悪役」と言っており、想像が掻き立てられますね。
7月にアメリカのサンディエゴで開催された「コミコン(comic convention)・インターナショナル」では、シーズン4のキーワードは「サッチャー」「スミス」「シェリンフォード」であると発表されました。
シェリンフォードとは、原作の小説には出て来ないものの、シャーロックの一番上の兄の設定。
そしてまた、原作者のアーサー・コナン・ドイルが当初、「シャーロック・ホームズ」という名前に決定する前の、仮の名前として使っていたのが「シェリンフォード」だったのです。
この人物が、何か重大な役割を担っている可能性があると考えられますね。
更に今回は、シャーロックの家族に関する、ダークで衝撃的な真実が明かされるとのこと。
シェリンフォードと、モリアーティの恐ろしいな秘密とは何なのでしょうか…?
謎の多い、緊張感に蝕まれることが予想される作品を、今か今かと待ち望むばかりですね。
シリーズ4が最後のシーズンとなる…?

シャーロックを演じるベネディクト・カンバーバッチは、インタビューにこう答えています。
「今までで最もダークで、感情に訴えかけるような急展開が続き、ローラーコースターに乗っているようです。びっくりすることがありすぎて、涙が出るかもしれない。」と。
また、「これほどまでにダークなストーリーを描き、この4シーズンで完璧な構成となっています。それを考えると、続編を作るのは非常に難しいと思う。」とも話しているのです。
確かに、総監督もこのシーズン4では「物事が解決し、人間関係が進展していく」と言っています。
脚本家スティーヴン・モファットも、「第4シーズンが最後になるとしたら少し胸が痛むけど、それは十分に起こり得ることです。2人の映画スターを抱えており、彼らは超多忙。そのため、これまでも新シリーズの制作に時間がかかってきました。でもシーズン4を書いている時、シーズン5のアイディアも湧いたことも事実…まだまだ書きたいことはたくさんあるのです」と話しています。
誰もが楽しみながら作っているというこの人気ドラマを終わらせてしまうことは、皆にとって寂しい思いなのは間違いなく、名残惜しいことでしょう。
しかし別プロジェクトを抱えるスタッフや、キャストの事情も無視できない問題です。
実は、ベネディクトはシャーロック役で有名になり、「007」の次期ジェームズ・ボンド役として候補の一人に目されているのです。
「シャーロックの仕事を辞めることはとても辛いです。全てはこの映画から始まったし、離れるのは悲しいことだけど、将来は他のプロジェクトにも挑戦したいと思っています。」とベネディクトは話しています。
昔から、ジェームズ・ボンドに憧れていた彼は、新しいチャレンジの機会があれば、喜んで引き受けることでしょう。
これで最後となる可能性の色濃い、シーズン4。
今から期待が高まる一方ですね。
世界中のファンが、2017年新年の放送を楽しみにしていることでしょう。