
クリスマスシーズンには自宅を素敵にデコレーションして、楽しい気持ちでクリスマスを迎えたいものですね。
そこになくてはならないのが、お花です!
ヨーロッパでは、男性から女性にお花をあげるのは習慣となっています。
特にクリスマスシーズンには、通りを花束を抱えた男性がいそいそと歩くのを良く見かけます。
花束だけでなく、鉢植えにリボンを巻いて送ることも多いのですよ。
そして花を贈られた人は、喜びと感謝を込めて、部屋に花を生けるのです。
ここでは、クリスマスにぴったりのお花の選び方と、この時期にぴったりのお花をご紹介します。
ぜひこれらのお花を使ってお部屋に生けたり、花束にして大切な人に贈ってみてくださいね!
クリスマス花の選び方
ヨーロッパのクリスマスに多く用いられる色は以下の4つで、それぞれに意味があります。
- 赤:キリストの血、キリストの愛、暖炉の火、優しさ
- 緑:永遠の命、平和、豊かさ
- 白:純潔、潔白、雪
- 金:気高さ、光、ベツレヘムの星の輝き
お花も、このような色を選べば良いでしょう。
赤はお花に、と思う方が多いかもしれませんが、サンゴミズキのような赤い枝でも良いのです。
同様に、緑はモミや杉などの木だけでなく、アンセリウムなどの緑色の花でも良いのです。
白はお花だけと思われがちですが、さらし柳や、白く塗ってラメパウダーを振りかけた木でもOK!
アイディア次第でどんなお花を用いでも良いのです。
あとは、花器や花束のリボンに金色を用いると良いですね。
お花自体に金色の鈴などのオーナメントやリボン、モールを巻けば、素敵なクリスマス花の完成です!
名前に「クリスマス」と付いている花
クリスマスの名前を持つお花があることをご存知でしょうか?
その由来や花言葉をご紹介していきます。
ポインセチア
赤、白、ピンク色の品種があり、星の形に見えることから「クリスマスフラワー」とも呼ばれています。
赤や白のポインセチアと緑色の葉の部分は、クリスマスにぴったりですね!
原産国メキシコでは「ノーチェ・ブエナ(聖夜)」と呼ばれています。
それをメキシコからアメリカに伝え、世界中に広めたのが、初代メキシコ駐在公使だったジョエル・ロバーツ・ポインセットでした。
彼は政治家、医師であり植物学者でもあったのです。
「ノーチェ・ブエナ」は、彼の名から「ポインセチア」と名付けられました。
以下に、色ごとの花言葉をご紹介します。
- 赤:聖夜、祝福、幸運、私の心は燃えている
- 白:慕われる人、あなたの祝福
- ピンク:思いやり、清純
ちなみにポインセチアの赤や白、ピンクなど色の付いた部分は花ではなく、色づいた葉っぱなのです。
また、ポインセチアの改良された品種「プリンセチア」は、鮮やかなピンク色が美しく、お姫様がスカートを広げたように見えることからこの名となりました。
2009年のフラワー・オブ・ザ・イヤーの最優秀賞を獲得しています。
花言葉は「思いやり」。
美しいお嬢さんにプレゼントするのにもぴったりですね。
クリスマスローズ
クリスマスの時期に、バラの花弁のような姿で咲くため、この名が付きました。
色は白、ピンク、黄、淡緑、紫、茶、黒。
ヨーロッパ原産のこの花の香りは、古代ギリシャで狂人を正気に戻すために用いられていました。
また、キリストが誕生した時の物語に出てくる花でもあります。
他の者たちは、生まれたばかりのキリストに素晴らしい贈り物を捧げるのですが、マデロンには捧げるものが何もありませんでした。
それを辛く思ってマデロンが泣いたその時、天使が舞い降りて、マデロンの涙の落ちた地面に優しく触れました。
すると、そこからクリスマスローズが芽を出し、小さくて白い可憐な姿を現したのです。
マデロンはそれを摘んで、キリストに捧げたということです。
花言葉は「追憶」「私を忘れないで」「慰め」「労わり」
クリスマスホーリー
ヨーロッパ原産の「クリスマスホーリー」と呼ばれる、赤い実の美しいセイヨウヒイラギ。
クリスマスリースの定番としても良く使われますね。
クリスマスホーリーは古代ローマ時代から、冬に執り行う農耕の神のための祭りで聖木とされ、知人への贈り物と一緒に一枝を添えて渡していました。
それをキリスト教でもその時期の重要な木として扱ったため、クリスマスの装飾となりました。
真っ白な花を咲かせ、花言葉は「予見」「神を信じます」「不滅の輝き」。
クリスマスブッシュ
オーストラリア原産で、10月頃から白く小さな星型の花が咲き、クリスマスの時期には蕚が大きくなり、ピンク~赤の星型の花のようになります。
「ブッシュ」という名の通り、樹木です。
花言葉は「清楚」「気品」
このシーズンのおすすめの種類は?
上でご紹介した以外にも、クリスマスシーズンにぴったりな花はたくさんあります!
花言葉や、それにまつわる伝説を知ることで、ぐっと思い入れが深まることでしょう。
バラ
言わずと知れた、華やかな花の女王。
改良が重ねられ、花弁の小さなものや、花弁がフリルのようになったものまで、様々にあります。
色によって花言葉も違います。
- 赤:情熱、愛情、あなたへの愛
- ピンク:気品、温かい心、感謝
- 白:清純、相思相愛、約束を守る、尊敬
- 黄:友情、献身、あなたへの恋
- オレンジ:信頼、絆
花言葉も添えて贈ってみても良いですね!
シクラメン
冬の花として有名なシクラメンは、品種改良によって色も豊富で、花びらの大きさや形も様々です。
イスラエルやトルコを含む地中海地方が原産で、「ソロモンの冠」と呼ばれています。
その秘密は、シクラメンにまつわるこんな伝説があるため。
花たちはこぞって、自分を王冠のモデルにしてください!とアピールしました。
中には我先に、とケンカをする者までいました。
ソロモン王はそんなケンカを悲しく思います。
そして王の象徴である王冠に、どんな花がふさわしいかと考えあぐね、遠くを見つめたその時です。
遠く寒い冬空の下、岩のすき間にぽつんと健気に咲くシクラメンを見つけたのです。
王様はシクラメンの健気な姿に心を打たれ、こう言いました。
「あなたの麗しさを、王の品性としていただいても良いだろうか」
シクラメンは「私で宜しければ…喜んで」と恥ずかしそうにうつむき、深々とお辞儀をしました。
そうしてシクラメンを象った新しい王冠を得た王様は、正しい政治を行い、決して高慢になることなく謙虚で凛とした王として愛されました。
そして王様が亡くなる時が来た時、シクラメンは悲しさのあまり頭を垂れ、それ以来ずっと王様のことを想い続けているということです。
シクラメンの少しお辞儀をしたような姿から、このような話が生まれたのでしょう。
そんな伝説からか、シクラメンの花言葉は「内気なはにかみ」です。
良い香りのするものもあり、普段打ち明けられない気持ちをシクラメンと共にプレゼントされれば、きっと喜ばれることでしょう。
コニファー
こちらは、クリスマスツリーに用いられる針葉樹です。
本物の木で小さなツリーを…とお考えでしたら、ぴったりです!
テーブルの上に置けるくらいの小型のものもありますし、用途に応じて大きさを選んでみてくださいね。
お気に入りのオーナメントで飾って、本格的なクリスマスツリーを楽しんでください!
さぁ、お部屋に飾るお花のイメージが湧いてきましたでしょうか。
大切なあの人に贈る花束も、見えてきたかもしれませんね。
難しく考えず、一番最初にお伝えしたように赤、白、緑、金を組み合わせれば、クリスマス花の完成です。
どうぞ素敵なクリスマスの演出となりますように!